レポート

マーカス・ミラー@ブルーノート東京(2018/12/30)ライブレポート

リチャード・ボナ@ブルーノート東京(2018/11/11)ライブレポート

あけましておめでとうございます!
BASSISのYuma(@mgmg_anko)です。

ブルーノート東京の年末年始といえば、毎年恒例「豪華なアーティストとのカウントダウン&鏡開き」ですよね!
2018年-2019年は、なんと我らがベーシストの神、マーカス・ミラー(Marcus Miller)が来日しました!
マーカス・ミラー(Marcus Miller)の素晴らしいサウンドを全身に受けながら過ごす年末年始なんて、とても縁起が良い締めくくり&幕開けですよね。笑

ということで、今回はそんなマーカス・ミラー(Marcus Miller)のライブレポートをお届けしますよ!

公演情報

MARCUS MILLER “LAID BLACK” with special guest BUTTERSCOTCH Countdown & New Year Live

  • 2018/12/29(土)
    [1st]Open4:00pm Start5:00pm
    [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
  • 2018/12/30(日)
    [1st]Open4:00pm Start5:00pm
    [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
  • 2018/12/31(月)
    [1st]Open6:30pm Start7:30pm
    [2nd]Open9:45pm Start11:00pm
  • 2019/1/2(水)
    [1st]Open4:00pm Start5:00pm
    [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
  • 2019/1/3(木)
    [1st]Open4:00pm Start5:00pm
    [2nd]Open7:00pm Start8:00pm
  • 2019/1/4(金)
    [1st]Open4:00pm Start5:00pm
    [2nd]Open7:00pm Start8:00pm

年末から年始にかけて、6日間も公演がありました!
31日の公演は特別で2ndShowではマーカスミラーとカウントダウンもできちゃう最高なイベントです!

BASSIS(ベーシズ)の2人は今回は残念ながらカウントダウンには参加しておりませんが、ライブには参加してきましたので、その当日の様子とライブレポートをお届け致します!!

こんな人に読んでほしい!
  1. 当日の使用機材やライブの様子が知りたい方
  2. ゲストのバタースコッチ(BUTTERSCOTCH)が気になっている方
  3. マーカス・ミラー(Marcus Miller)が好きな方

なんと、今回はカウントダウンや鏡開きのスペシャルなライブだけでなく、マーカス・ミラー(Marcus Miller)によるスペシャル・ベース・クリニックも開催されます。豪華すぎますよね!

クリニックにはBASSIS(ベーシズ)も参加予定なので、後日レポートをアップ致します!お楽しみに。

マーカス・ミラー(Marcus Miller)のベースクリニック参加レポート!
マーカス・ミラー(Marcus Miller)のベースクリニック参加レポート!今回は2019年1月4日(金)にブルーノート東京で開催されたマーカス・ミラー(Marcus Miller)のスペシャル・ベース・クリニックに参加してきました。 マーカス・ミラー(Marcus Miller)自らベースの奏法やバンドのグルーヴ、サウンドメイキングについて語るスペシャルな内容となっていました。 どんな内容だったのかレポートをまとめましたのでご紹介していきたいと思います。...

それでは、ブルーノート東京で行われた「マーカス・ミラー(Marcus Miller)」のライブレポートをしていきます。

マーカス・ミラーとは?

マーカス・ミラーとは?

ベーシストであれば知らない人はいないと思いますが、簡単にマーカス・ミラー(Marcus Miller)のご紹介をします!
しっかりと調べてみると本当に凄い経歴と腕の持ち主なんだなと改めて思います。

プロフィール

マーカス・ミラー(Marcus Miller)はアメリカのニューヨーク出身のベーシストです。

ジャズベース特有の「ドンシャリサウンド」で魅せるスラッププレイは、多くのベーシストに多大なる影響を与え世界中から支持されていますが、その才能はベースだけにとどまりません。

マーカス・ミラー(Marcus Miller)はギター、ドラム、鍵盤、クラリネットなども相当な腕前で操るスーパーマルチプレイヤーなのです。
ライブではしばしば、バスクラリネットの演奏も見られます。
また、彼の楽曲であるB’s Riverでは、モロッコの伝統楽器ギンブリ(Gimbri)と呼ばれる弦楽器の演奏も聴くことができます。

そして、あのモダンジャズの帝王、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)にベーシストとして抜擢されたことで世界にその名を馳せました。
プロデューサーや作曲・編曲家としての能力も兼ね備えており、あのデイヴィッド・サンボーン(David Sanborn)のアルバムをヒットさせたことでも知られています。

ディスコグラフィ

タイトル 発売年 注釈
Suddenly 1983 Warner Bros.
Marcus Miller 1984 Warner Bros.
The Sun Don’t Lie 1993 Dreyfus Jazz
Tales 1995 Dreyfus Jazz
2001 Telarc
Silver Rain 2005 Koch
Free 2007 3 Deuces
Marcus 2008 Concord
Thunder(with SMV) 2008 Heads Up
The Other Tapes 2008 Dreyfus Jazz
Renaissance 2012 Dreyfus Jazz
Afrodeezia 2015 Victor
Laid Black 2018 Blue Note

当日の様子

マーカス・ミラー(Marcus Miller)ライブ当日のブルーノート東京

ブルーノート東京の入り口にある「TONIGHT」にはしっかりとマーカス・ミラー(Marcus Miller)の写真が飾られています。
記念撮影する方も多く、我々BASSISも写真を撮りました。

続いて今回の「マーカス・ミラー “レイド・ブラック” with special guest バタースコッチ Countdown & New Year Live」で演奏した素晴らしいメンバーを紹介します。

バンドメンバー

マーカス・ミラー@ブルーノート東京(2018 12.30 sun.)のバンドメンバー

当日は以下のメンバーでした。

  • Marcus Miller(b,bcl,vo) マーカス・ミラー(ベース、バスクラリネット、ヴォーカル)
  • Butterscotch(special guest,vo) (スペシャルゲスト、ヴォーカル)
  • Alex Han(sax) アレックス・ハン(サックス)
  • Russell Gunn(tp) ラッセル・ガン(トランペット)
  • Julian Pollack(key) ジュリアン・ポラック(キーボード)
  • Alex Bailey(ds) アレックス・ベイリー(ドラムス)
Yuma
Yuma
SAXのアレックス・ハン氏とドラムのアレックス・ベイリー氏は、同じお名前ということで、メンバー紹介の時に「アレックスアレックスアレックス」とマーカスミラー氏にイジられる流れが毎回あり面白かったです。笑
ツアーのメンバーは毎回少しずつ入れ替わっているようですが、仲が良さそうな様子が伺えました!

当日の機材

マーカス・ミラー(Marcus Miller)と言えば、1977年製のFenderジャズベースをイメージする方も多いと思います。
ですが、近年のツアーでは航空会社のセキュリティ強化により、77年製を持ち回ることが難しくなりトラブルを危惧した為に1975年製のFenderジャズベースを使用しています。

また、マーカス・ミラー(Marcus Miller)が監修したことで話題になった新鋭ブランド「Sire」のベースもライブでは使用していました。
日本には2015年に上陸したばかりので知る人ぞ知るメーカーとなっていますが、着実にプレイヤーを増やしている印象を受けます。

それでは、当日の機材とマーカス・ミラー(Marcus Miller)の愛機である1977年製のFenderジャズベースをご紹介します!

ベース

Fender Jazz Bass 1977
マーカス・ミラー(Marcus Miller)の愛機である1977年製のFenderジャズベース。
アッシュボディ、メイプルの1ピースネックであり、ベーシストだけでなくギタリストからも絶大な信頼を得ているサドウスキー(Sadowsky)の創業者であるロジャー・サドウスキー(Roger Sadowsky)によって改造、モデファイされたことで有名な1本。
リアピックアップ付近にイニシャルである「M」のステッカーシールが貼ってあるのが目印。
※当日は使用しておりません。

Fender Jazz Bass 1975
Fender Jazz Bass 1975
1977年製のFenderジャズベースに代わって近年ライブやツアーで使用されている1975年製のFenderジャズベース。
1977年製と同様にバルトリーニ(Bartolini)のTCTプリアンプが組み込まれ、ブリッジもバダスⅡ(BADASSⅡ)に交換されています。

Fender Jazz Bass 1977
Sire MarcusMiller V7 Bass 4st
マーカスミラー本人が監修し開発されたSireの4弦ベース。
スワンプアッシュボディで、メイプルネックのものです。
今回のライブ(筆者の参加した公演)では不使用でしたが、プリアンプは18Vでパワーがあり、伸びやかなサスティンが特徴であるとスペシャルベースクリニックで本人から語られていました。

Sire MarcusMiller V7 Bass 4st
Sire Marcus Miller V7 Bass 5st
同じくSireの5弦フレットレスベース。
今回のライブでは、「UNTAMED」のソロ部分で使用されました。
アルダーボディでメイプルネック、ローズ指板となっており、ネックは薄めのCシェイプで演奏性が良好だと言われています。

Sire Marcus Miller V7 Bass 5st

アンプ

MARKBASS Little Marcus 800
アンプ・ヘッドにはイタリア発のハイクオリティ・ベースアンプメーカー「マークベース(MARKBASS)」の「Little Marcus 800」を使用。
マーカス・ミラー(Marcus Miller)自身のシグネイチャーモデルです。

MARKBASS Little Marcus 800
MARKBASS Standard 104HF
スピーカー部のキャビネットには同メーカーの「Standard 104HF」を使用していました。

MARKBASS Standard 104HF
AVALON DESIGN U5
DIはパッシヴトーンセレクタとバリアブルゲインプリアンプとフィルタを兼ね備えている「アヴァロン デザイン(AVALON DESIGN)U5」を使用していました。
多くのベーシストを魅了し、RECやライブでも使われ続けている定番DIとも言われています。

AVALON DESIGN U5

エフェクター

エフェクターはしっかりと見ることができませんでしたが、以下は使っていたのが確認できました。

BOSS GT-1B

BOSS GT-1B
■ベース用マルチエフェクター
TC Electronic Flashback X4 Delay & Looper

TC Electronic Flashback X4 Delay & Looper
■ギター用エフェクター
■ディレイ&ルーパー
RODENBERG GAS-789 MM

RODENBERG GAS-789 MM
■ベース用エフェクター
■ブースター/オーバードライブ
MXR M288 Bass Octave Deluxe

MXR M288 Bass Octave Deluxe
■ベース用エフェクター
■オクターブ
TRUETONE 1SPOT PRO CS7

TRUETONE 1SPOT PRO CS7
■パワーサプライ
MORLEY ABY Line Selector Model

MORLEY ABY Line Selector Model
■ラインセレクター
tc electronic PolyTune 2

tc electronic PolyTune 2
■ペダルチューナー
Yuma
Yuma
エフェクターはセットリストに合わせ毎回全然違うものを組んでいるのかなという印象です。
ちなみに2018年5月にもブルーノート東京でマーカスミラーのライブを見ましたが、その時はBOSSのマルチのみでした。

セットリスト

マーカス・ミラー@ブルーノート東京(2018 12.30 sun.)のライブ写真

12月30日(日)のセットリストではないのですが、12月29日(金)のセットリストがブルーノート東京ホームページに掲載されていたので、そちらをご紹介します。

SUMMERTIMEという曲ですが、スペシャルゲストのバタースコッチ(Butterscotch)がジャズのスタンダードナンバーをカバーした楽曲でした。
詳しくは後述しますが、ライブではマーカス・ミラー(Marcus Miller)のドンシャリサウンドとバタースコッチ(Butterscotch)のボイスパーカッションが合わさってかなりクールでした!

当日の様子がYouTubeでも少し公開されていました。

セットリスト(2018 12.29 SAT.)
1st

  1. 7-T’S
  2. UNTAMED
  3. SUBLIIMITY ‘BUNNY’S DREAM’
  4. SUMMERTIME
  5. CANTALOUPE ISLAND
  6. TRIP TRAP
  7. EC:PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND
2nd

  1. 7-T’S
  2. UNTAMED
  3. SUBLIIMITY ‘BUNNY’S DREAM’
  4. SUMMERTIME
  5. CANTALOUPE ISLAND
  6. TRIP TRAP
  7. HOW GREAT THOU ART
  8. PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND
  9. EC:TUTU

今回のブルーノート東京公演ではありませんが、YouTubeにマーカス・ミラー(Marcus Miller)の「TRIP TRAP」ライブ動画が上がっていましたので、興味のある方は是非聴いてみてください!

Yuma
Yuma
大好きなTRIP TRAPがまた聴けて嬉しかったです。
そして、UNTAMEDを初めて生で聴いたんですが、曲中でフレットレスに持ち替えて弾いていたベースソロに感動しました!!

スペシャルゲスト!バタースコッチとは?

バタースコッチとは?

今回のスペシャルゲストであるバタースコッチ(Butterscotch)ですが、ブルーノート東京では以下のように紹介されていました。

アフリカン・アメリカン、ネイティヴ・アメリカン、アジア、ドイツの血を引き、あらゆるジャンルを越境して活躍するビートボクサー/シンガー。2005年に世界女性ビートボックス大会で優勝して脚光を浴び、エリカ・バドゥやトニー・ベネットのオープニング・アクト、ナイル・ロジャースやアース・ウィンド&ファイアーらとの共演を経験。彼女の刺激的なパフォーマンスはマーカスの音作りに新たな魅力を付け加えることだろう。
引用元:BLUE NOTE TOKYO「MARCUS MILLER “LAID BLACK” with special guest BUTTERSCOTCH Countdown & New Year Live」

詳しく調べてみると、バタースコッチ(Butterscotch)はステージ名であり本名はアントワネット・クリントン(Antoinette Clinton)と言うようです。
どうやら母親がピアノの先生であったことから幼少期からピアノを弾き、ピアノ以外にもトランペット、チェロ、トロンボーン、クラリネットなどの演奏も学んだようです。
ライブでも、ビートボックスでトランペットやトロンボーンの音を口から奏でていたので、経歴を調べてみて納得しました。笑

バタースコッチ(Butterscotch)はアメリカで放送されている公開オーディションのリアリティ番組である「アメリカズ・ゴット・タレント(America’s Got Talent=AGT)」の第2シーズンに登場し、2007年にはアメリカで注目を集めたようです。
ピアノやギターを弾きながらビートボックスをするスタイルは多く人を魅了しているようです。

今回のライブではジャズのスタンダードナンバーをカバーした楽曲である「SUMMERTIME」をマーカス・ミラー(Marcus Miller)と一緒に披露していました。
「SUMMERTIME」を披露しているバタースコッチ(Butterscotch)の動画がYouTubeにあったので興味のある方は見てみて下さい!

Yuma
Yuma
かっこいいお姉さんが出てきて、ギターをしっとり鳴らし始めたと思ったらまさかのビートボックスで驚き!
更に歌も素晴らしく、セクシーな声に魅了されました。
マーカスやその他バンドメンバー達とのソロ回しでは、バタースコッチお姉様から様々な音色が飛び出し、奏でられるビートはかなり軽快でノリノリで最高!
マーカスのスラップとの相性も抜群で気持ちよかったです。

オリジナルカクテル「レイド・ブラック(LAID BLACK)」

マーカス・ミラー(Marcus Miller)公演のオリジナルカクテル「レイド・ブラック(LAID BLACK)」

マーカス・ミラー(Marcus Miller)のソロアルバムタイトルである「レイド・ブラック(LAID BLACK)」が名付けられた、ジョニーウォーカーゴールドというウィスキーと林檎、ギネスビールのカクテルです。
シナモンが添えられていてとても良い香りがしました。

Yuma
Yuma
お酒の苦手な私でも美味しく飲めました!
りんごとシナモンの香りがたまらなく、甘すぎずスッキリしたお味でした。

まとめ

いかがでしたか?

今回はブルーノート東京で行われたマーカス・ミラー(Marcus Miller)のCountdown & New Yearライブについてレポートを書かせていただきました。
改めて思いますが、マーカス・ミラー(Marcus Miller)と一緒に年末年始を迎えるなんて、とても縁起が良い締めくくり&幕開けだと思います。

今回のまとめ
  1. マーカス・ミラーと2019年を迎える最高のライブ
  2. バタースコッチのパフォーマンスにびっくり
  3. CDで聞く音源とライブでの生音はやはり違う

マーカス・ミラー(Marcus Miller)の音を生で聞く度に思いますが、CDなどを介して耳にする音とはやはり印象が全然違うのです。
生演奏ならではの音の厚みや、全身に受ける音の振動が本当に気持ちよく、これこそが本来のマーカス・ミラー(Marcus Miller)のサウンドであるとひしひし感じさせられます。

マーカス・ミラー(Marcus Miller)に憧れて、彼の音色を目指すベーシストはたくさんいますが、そういう方にこそ是非ライブまで足を運び、生で聴いて体で感じて欲しいと思います。

今回の残念ながらライブに参加できなかった方やマーカス・ミラー(Marcus Miller)を目指すベーシストの方にこのレポートが役立つと嬉しいかぎりです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。
少しでも参考になった、役に立ったと感じていただければシェアをしていただけると嬉しいです!

ABOUT ME
Yuma
Yumaです!うさぎと暮らすハイエンド6弦ベース女子。とにかくあんこが大好き。実はパパもベーシスト、血は争えない・・・。